ごきげんよう
大学6年生のhoriです
突然ですが、私の友達に蓮のコラ画像を見ると気持ち悪くなるという方がいます。
その友達は自分でその原因や理由を調べようとすると、どうしても蓮のコラ画像が出てきてしまって調べることができないということで画像を見ても何も感じない私がかわりに調べてみることになりました。
私自身、トライポフォビアという病名は聞いたことがなく、最新版の「米国精神医学会による精神疾患の診断・統計マニュアル」(DSM-5)にも書かれていなかったので、トライポフォビア(集合体恐怖症)について掘り下げてみることにしました。
※この記事では蓮のコラ画像やそれに類似する画像は一切載せていませんので安心して読んでいただければと思います。
【集合体恐怖症】トライポフォビアという名前の由来は?

2005年に命名された用語であり、ギリシャ語で穴掘り「トライポ」+恐怖症「フォビア」を合わせた造語で蓮の実などの小さな穴や斑点が集まったものに対する恐怖のことを指しています。
日本では集合体恐怖症と呼ばれることも多いそうです。
正式な病名ではないそうで、私の持っている権威のある教科書や参考書にも一切載っていませんでした。
【集合体恐怖症】トライポフォビアの方はどの程度いるのか?

明確なエビデンスを得ることは出来ませんでしたが、男性の10人に1人、女性の5人に1人がトライポフォビア(集合体恐怖症)であるという情報がありました。
もし、自分がトライポフォビアかどうか知りたいという勇気のある方は、「カエルの卵」と検索して出てきた画像を見ることで判断できると思います。
その時に吐き気を催したり、鳥肌がたったりしましたら、あなたはトライポフォビア(集合体恐怖症)である可能性が高いです。
トライポフォビアの友達に聞いたところ、我慢できないくらいの嫌悪感を抱くとのことでした。
【集合体恐怖症】トライポフォビアの原因は?

原因はまだ見つかっていないそうです。
考えられる原因としていくつかの説があったので、有力そうな説を紹介していきます。
「人類が進化していく上でのDNAによる刷り込み」説
ヒョウモンダコのような蛍光ブルーの輪模様を見たときになんとな~く嫌な感じがすると思います。
このなんとな~くという潜在的な感覚が原因なのではないかという説です。
ヒョウモンダコを見たことがない私は画像を検索してみましたが、面白いことにこの生物の模様は斑点であり、いかにもトライポフォビア(集合体恐怖症)である方が嫌悪感を抱きそうな見た目でした。
「寄生生物や伝染病に対する深層での恐怖」説
この説はイギリスのケント大学の心理学研究チームにより発表された論文です。どのような論文であったのか簡単に説明していきたいと思います。
- 対象患者:トライポフォビア(集合体恐怖症)の方300名
- 介入方法:病変部に見られる小さな穴の集合体の画像8枚と蓮の実やレンガにあけられた穴など病気とは無関係の画像8枚を見せた。
- 比較群:トライポフォビア(集合体恐怖症)でないと申告する大学生300名
- 得られた結果:どちらの群も病変部の画像に嫌悪感を抱いていたが、人でない画像に不快感を示したのはトライポフォビアのグループのみであった。その不快感は恐怖ではなく、肌がゾワゾワするような感覚と答えた人が多かった。
この研究は「トライポフォビアの群に、病変部に見られる小さな集合体、蓮の実やレンガにあけられた穴など病気とは無関係の画像を見せた場合、トライポフォビアでない群と比べて不快感を抱くのか?」という疑問から行われています。
そして、得られた結果から小さな穴やブツブツの集まりに恐怖心や嫌悪感を抱く人は、潜在的に寄生虫や伝染病に対して著しく不安を感じている可能性が大きいということが提唱されました。
【集合体恐怖症】トライポフォビアのまとめ

✔ トライポフォビアは日本でいう集合体恐怖症
✔ トライポフォビアの方は男性の10人に1人、女性の5人に1人であると言われている
✔ 原因はいまだ解明されていない
自分がトライポフォビアかもしれないと思ったら、画像を検索してチェックしてみましょう。
当たり前のことですが、日常生活で小さな集合体などがありましたら積極的に除いていって、身近な人には伝えておくことで不快な思いをする機会を減らすことが出来ます。
私もトライポフォビアであると友達から聞くまでは、このような種類の恐怖症は知りませんでした。トライポフォビアは、2016年頃から注目され始め研究はあまり進んでいないので、多くの人に認知されていくことによって新しい発見がされるかもしれません。
今回、トライポフォビアに関連する文献は1つしか紹介することができませんでしたが、他にもインターネット検索で見つけることができますので興味がある方は調べてみると面白いかもしれません。